TKA 手術手技 

当院で行っているTKAの手術手技を,だらだらとまとめてみました.

TKA専門施設でもないし,メモ的な記載なので,間違っているとこもたくさんあるので,参考にはしないでくださいね.(誰もしないわな)

 

#不明点

まずは,機械の使い方に不明点が多すぎる.

 

①大腿骨サイザーは,どうして大腿骨近位のどこまで行くのかみるの?

 奥行,横幅はもちろん大事だけれど.

②脛骨サイザーで,スタイラスは,骨切り量を見ているのか?

③そもそも脛骨の骨切り量,大腿骨の骨切り量はどのようにしている?

 脛骨の骨切り量を,作図では,外側,内側骨切り面から関節面まで何mmかは記載しており,この通りにきるためにどのようにメカをつかっているのか?

カニ爪をあてて,おおよそ目視で切っているのか?

 

外側の骨切り量+関節隙=インプラントの大きさ+インサータ (内側型の場合)

 スペーサーが最小9mmであるので,この大きさ分は骨切りしないといけないが,それを判定するにはどうすればよいのか?

 

#TKAの手術手技 By Kyocera

 

準備

 膝の洗浄を行う.

 

①皮切
15番メスで,膝蓋骨中心に直上を皮切する.

電メスで,筋膜まで,皮下を剥離していく.

内側広筋は,はさみで筋線維に添うように切離する.

 

②関節面の展開

電気メスで,孔をあけたのちに,エレバにて,内側から関節面を展開する.

膝蓋骨を反転させる.


③大腿骨遠位と脛骨近位の骨棘の切除

大腿骨のfatpadを切離する.

脛骨内側のfatpad,軟部組織を切離する.

屈曲位で行う.

状況診て,PCL レトラクターを使用する.
ACL,PCLの切除
半月板の切除

膝蓋骨周囲の軟部組織を切離する.

 

④大腿骨の骨切り
術前作図で決めていた位置を,ポンチでマーキング
スターティングリーマを軸方向に挿入し,穴をあける.
6°に設定した髄内ロッドの挿入.
ヘッドレスピン2本で固定.
FDカッティングガイドを,ヘッドレスピン2本+1本で固定する.
髄内ロッドを抜去する.
カニ爪で骨切りの大きさを確認し,大腿骨遠位部をボーンソーで骨切りする.

骨切りする際は,MCL.LCLをエレバにてカバーする.


FDカッティングガイドを,抜去する.
ヘッドレスピンも同時に抜去する.

 

⑤脛骨の骨切り
ポンチでマーキング
スターティングリーマを軸方向に挿入し,穴をあける
後方傾斜5°を使用する.
脛骨ロッドはすでに完成されているので,それを穴に通していく.

脛骨ロッドを中趾にあてて,アライメントの確認を行う.
カニ爪にて,骨切り量を確認する.
ヘッドレスピン3本で,骨切りガイドを固定する.

スライドハンマーにて,髄内ガイドを抜去する.

骨切りを行う.
エレバにて,PLC,LCLをカバーする.
ボーンソーにて骨切り.
骨切り後は,ピンの抜去を行う.


⑥スペーサーを入れて合わせてみて,充分屈曲出来るかを確認する.

屈曲位が少ないようであれば,再度,骨切りを行う.
スペーサーは9mmから使用できる.
アライメントバーにて,アライメントの確認.

 

⑦大腿骨のサイジング
外旋角3°に調整したサイザーを取り付ける.

カニ爪にて,奥行,高さ,幅の奥行きを確認する.
サイズが決定したら,ヘッドレスピン2本+1本で固定.
BOXカッティングガイドの取り付けて,カニ爪で骨切り量の確認を行い,BOXピン2本で固定を行った後に,骨切りを行う.
骨切り後は,スライドハンマーで,BOXカッティングガイドを取り外す.


⑧大腿骨トライアル
Fホルダーでトライアルを取り付ける.
ポンチで仮の穴をあけたのちに,ペグドリルで大きく孔をあける.

トライアルを取り外す際は,ホルダーを金づちでたたいて外す.

トライアル問題ないようであれば,トライアルは,取り外す.

 

⑨脛骨のサイジング
アライメントロッドを使用し,サイジング
サイズ決定後,ヘッドレスピン3-4本で固定を行う.
リーマガイドとハンドルをあてて,リーミングを行う.
クラッシャーを用いて穴をあける.

トライアルを取るつける.


⑩トライアル
大腿骨トライアルを再設置して,仮整復を行う.

屈曲に問題なければ,本物を取り付ける.

トライアルにて,アライメント,屈曲能に問題なるようであれば補正する.

 ex1)膝後方軟部組織の切除,半月板の切除,大腿骨中にあるPCL,ACLの切除を行い軟部組織のバランスをとる.

 

⑪膝蓋骨のカッティング
把持器のサイズを決定(サイザーは輪のようになっており,大きさを決める.)
サイズに適応したドリルでを装着し,膝蓋骨をつかんでドリルで膝蓋骨の骨切りを行う.
膝蓋骨の穴あけを行いトライアルを装着させ,縫合が出来そうか確認する.

縫合できそうになければ,膝蓋骨の骨切り量を増加させる.


⑫本物の挿入
セメントを塗り,Tインパクターで脛骨コンポーネントを設置
Fインパクターで,大腿骨コンポーネントを設置する.
Pプッシャーで,パテラの固定を行う.


⑬閉創
ドレーン ドレーン孔は,外側より出す.

1サージロンで関節の閉創
2-0サージロンで皮下縫合
4-0ナイロンで皮膚の縫合